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「”leviathan”っていうPVになっている曲ができて、あ、やばいな、これは久々にきたな、と。」


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6年ぶりのフルアルバム「the flowers of romance」をリリースしたmouse on the keys。その間2012年にミニアルバムを1枚だけリリース、そこからカウントしても4年ぶりとなる。今回のアルバムは盟友toeのレーベルである”Machu Picchu”からではなく、日本のエレクトリックミュージックレーベル”mule musiq”からのリリース、ヨーロッパの流通はケルンに本拠地とする”KOMPAKT”である。いわゆるバンド音源であり、ポストハードコアの流れを汲むmouse on the keysが、これらのレーベルを通して発信するという点は非常に興味深い。またOYAIDE/NEOとの関係も長く、初期代表プロダクツのPA-01やPA-02からの愛用者である。

そもそもmouse on the keysとはどんなバンドなのか。
他のどのバンドにも似ていないmouse on the keysという存在のルーツはなんなのか。
mouse on the keysのほとんどの曲を手がける川崎の素養はどういうものか。

2ndアルバムをリリースするタイミングで川崎を中心に、メンバーに話をきく機会を得た。

 

「下手したらこのアルバムができずにつぶれた可能性もあったと思います。曲が作れなくなって。」(川崎)


OY:どうして今作が生まれるまでこれほど時間がかかったのでしょう。

川崎(mouse on the keys/Dr):mouse on the keysも来年で10年になるので、自分の中で型みたいなものが出来てきて、そこに新しいものを摂りいれたい気持ちもあるので、その点で模索していたところがあります。まぁ単純にここ数年はスランプだったっていうのもあるし、2011年に隠れ脳梗塞がみつかってペースを落とさざる得なかったという要因もある。もともと作品をつくる時の没頭度合い、集中度合いは、ライブと同じくらいのテンションで、やるとなればどんなにクタクタになっていても寝ないで曲を作るような日が何日も続く、それがデフォルトだったんですよ。そんな中、mouse on the keysの名前も覚えられてきて、なんとなくぬるくなっていた感覚もありました。

OY:その間はどんなふうに過ごしていたんですか?

川崎:LIVEも多くやっていないし、音楽というより本をたくさん読んでましたね。ジャンルは、思想哲学批評ものや芸術、物理学、建築までいろいろ。そうしていると、あ、そろそろmouse on the keysの曲をつくらないと、という心境に自然になって、初心に戻って1ヶ月くらい他のことをシャットアウトしてこのアルバムのことだけに集中して取り組んだんです。そしたら”leviathan”っていうPVになっている曲が出来て、あ、やばいな、これは久々にキタな、と。それと今回は僕だけじゃなくて、トメさん(新留:mouse on the keys/key)も清田(mouse on the keys/key)も曲を書いていて、その辺りのバランスもよかったんだろうとも思います。

OY:確かに「the flowers of romance」は今までのmouse on the keysから舵を切った感覚があります。僕はmouse on the keysの1st、「Sezession」の1曲目の”最後の晩餐”はファーストインパクトだったと思っていて、2012年の「machinic phylum」はそのインパクトの延長にあるものという認識なんですが、今回の「the flowers of romance」の”leviathan”はその延長線上にはいないセカンドインパクトだと思うんです。

川崎:意識が変わった気がしますね。それがなければ下手したらこのアルバムができずにつぶれた可能性もあったと思います。曲が作れなくなって。

清田(mouse on the keys/key):「machinic phylum」のころは悩んでましたもんね。

OY:「machinic phylum」は野心的なアプローチのある作品だったと思いますが、”最後の晩餐”の延長に位置しつつ何か違ったアプローチをしなきゃいけない、みたいな窮屈さも感じていました。ちょうどあの頃オヤイデのイベントがあってコンピレーションCDに1曲参加して頂くことになり、タイミング的に「machinic phylum」から選ぼうとしたんですが、収録されたのは”最後の晩餐”です。でも今コンピレーションをつくるなら”leviathan”を選ぶと思います。

川崎:そう言ってもらえるとうれしいですね。

OY:「the flowers of romance」はmouse on the keysの持っている個性というか、スクエアなビート感に迷いがなくて、これがmouse on the keysのカラーとして確立されたと感じます。

川崎:確かに以前は、ジャズではないけどそういうところを意識しなければいけないという側面もあったんですが、自分にとってmouse on the keysはジャズを意識するとかしないとか、重要なことはそういうことではないっていう確信が今回のアルバムで持てた。今回のアルバムから次に行く流れはすごくいいものになると思います。

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